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自転車保険の選び方

自転車保険「義務化」の動きが進んでいます。事故に備えて家族を守ってくれる保険とはどんな保険でしょうか。

自転車保険に入る前に知っておくべき「自転車保険」義務化のポイント

2017年7月、大阪府で自転車保険への加入が義務化され、以降、日本全国に自転車保険義務化の動きが広まりつつあります。 みなさんのお住まいのエリアはいかがでしょうか。自治体のHP等で確認してみましょう。

【義務化】されている自治体

【義務化】されている自治体(2018年3月現在の状況)です。

埼玉県

神奈川県(一部都市)

石川県(一部都市)

愛知県(一部都市)

滋賀県

京都府

大阪府

兵庫県

鹿児島県

【努力義務】

と定められている自治体(2018年3月現在の状況)です。

東京都

福岡県

熊本県

自転車保険義務化の背景

近年、自転車が加害者となる事故が増加し、高額な賠償責任を負う判例が出ていることが背景としてあります。なかでも、2013年に小学生の男の子が起こした事故で、親が1億円近い賠償責任を負った神戸地裁の判決は大きな話題となりました。

また、警視庁の報告では、自動車事故は減少傾向にもかかわらず、自転車事故は増加していて、特に自転車と歩行者の事故が増加しています。自転車は守られる立場から、加害者になりやすい危険な乗り物に立場が変わってきています。 ですから、義務化されているかどうかに関わらず、自分自身や家族のために自転車保険への加入の必要性は高まっていると言えるでしょう。

自転車保険ってどんな保険?

自転車保険義務化のニュースなどで話題の「自転車保険」という保険商品は、新しい保険ではなく、以前からあった「傷害保険(※1)」と「個人賠償責任保険(※2)」の2つを基本補償として組み合わせた保険です。 ※1「傷害保険」: 自転車に乗っている人が事故でケガをしたときなどに治療費が補償される保険 ※2「個人賠償責任保険」: 他人を死傷させたり他人の物を壊したりして損害賠償責任を負ったときに賠償金が補償される保険 義務として求められていて実際に必要性が高いのは「個人賠償責任保険」です。傷害保険のほうは、子どもなら医療費が無料の自治体も多く、大人でも健康保険や医療保険などに入っている人であれば新たな加入の必要性は低いでしょう。

自転車保険の賢い選び方

もしかしたら自転車保険に対応する保険に加入しているかもしれません。下記の手順で自転車保険を賢く選びましょう。

1.既存の保険を確認する

2.既存の保険の付帯サービスなどで加入できるか保険会社に確認する

3.既存の保険で対応できなければ「自転車保険」という保険商品を購入する

4.「自転車保険」に加入する際、自転車以外の事故での賠償責任や家族全員の加入ができる契約があるので家庭にマッチした契約を検討する

「自転車保険」という保険商品に必ずしも加入する必要は無い!?

自転車保険の種類は様々で、300円/月程度からありますが、家族分となると毎月の固定費は家計への負担となります。義務化されても、もしかすると「自転車保険」への加入は必要ないかもしれません。 何故なら、義務化されたのは「自転車保険」ではなく、義務づけたのは「自転車事故に対応できる賠償責任保険」なのです。

賠償責任保険なら既に加入しているかも?

家族の誰かが、火災保険、自動車保険、傷害保険に加入している場合はその補償内容についてチェックしましょう。必ず家族全員分の保険を確認してください。 もし「個人賠償責任保険」に加入していたら、基本的には自転車保険の義務化に対応できています。ケガへの補償が必要なければ新たに保険に入る必要はありません。ただし個人賠償保険の保険金が少ないときは、1億円程度に増額が必要です。 自転車保険の義務化に対応できているか、補償の内容が適切かについては、加入の保険会社に確認しましょう。

既存の加入保険に付加することで自転車保険に対応も!?

「個人賠償責任保険」に入っていなかった場合でも、「自転車保険」の契約をする前に次の事を確認しましょう。 「火災保険」・「自動車保険」・「傷害保険」のいずれかに加入していませんか? 家族の誰かが、火災保険・自動車保険・傷害保険のいずれかに入っている場合は、それらの保険に「個人賠償責任保険」を追加することができます。保険金は、高額賠償の判例を考慮すると1億円程度が望ましく、示談交渉をしてくれるものが良いでしょう。

「火災保険」・「自動車保険」・「傷害保険」のいずれにも加入していない場合

火災保険、自動車保険、傷害保険のどれにも加入していない場合は、自転車保険に入るのが手軽です。 ここで注意したいのは、「自転車保険」の中には傷害補償を交通事故だけに限定しているものや個人賠償責任保険の対象を加入者だけに限定しているものがあるので、その補償内容でよいのか補償範囲を確認して、自分自身や家族に合った保険内容を選ぶようにしましょう。 大切なのは自転車の事故を含め、家族のリスクに備える事です。「自転車保険」をきっかけに、しっかり検討されてはいかがでしょうか。

損害保険は二重に加入しても意味がないのでしっかり確認!

傷害保険や個人賠償責任保険に既に加入しているけれど、補償額が足りないから等の理由で自転車事故に備え「自転車保険」にも加入しようとするのは無駄です! 生命保険や医療保険であれば、同じような保険に2つ以上入っていても、それぞれの保険から保険金や給付金を受け取ることができます。しかし、損害保険商品は同じ保険に2つ加入していても、保険金は一方からしか受け取ることができません。 「傷害保険」や「個人賠償責任保険」と、「自転車保険」とで二重に加入する事は全くの意味がなく無駄ですが、実際にはダブって加入している人は少なくありません。

まずは自転車事故に対応できているかどうかの保険チェック

家族の誰かが、火災保険、自動車保険、傷害保険に加入している場合はその補償内容についてチェックすます。必ず家族全員分の保険を確認してください。 もし「個人賠償責任保険」に加入していたら、自転車保険の義務化には既に対応できていますので、自身のケガへの補償が必要なければ新たに保険に入る必要はありません。ただし個人賠償保険の保険金が少ないときは、1億円程度に増額を検討しましょう。

火災保険のチェック

持ち家の人は建物への火災保険に加入していると思いますが、賃貸の人でも契約時に家主の補償や家財のために火災保険に加入しているのではありませんか? この火災保険に、個人賠償責任保険がセットされていたり、特約として後から付加できる場合がありますので、チェックしましょう。

自動車保険のチェック

自動車を所有している場合は、自動車保険に「個人賠償責任保険」の特約を付けることができます。すでに付けているか、付けてなければいくらで付加できるかをチェックしましょう。

傷害保険のチェック

自分が傷害保険に入っているか、家族の誰かがファミリータイプの傷害保険に入っている場合は、傷害保険に「個人賠償責任保険」の特約を付けることができます。すでに付けているか、付けてなければいくらで付加できるかをチェックしましょう。

まとめ:本当に必要なのは個人賠償責任保険

ここまで記事を読んでくださった方は、自転車に乗っていて「加害者」になってしまった時の事を考えると保険に入るべきだと感じるのではないでしょうか。必要な保険は「自転車保険」よりも「個人賠償責任保険」です。義務化だからといって役所や学校から渡される「自転車保険」に入らずに、まずは個人賠償責任保険に加入しているかどうかを確認することが大切です。 個人賠償責任保険は、自転車事故だけでなく日常生活で賠償責任が生じた場合に広く対応でき、家族全員が補償対象となり保険料も割安なおすすめの保険です。

保険を使った経験者がいう「助かった」

子どもを育てていると、保険を使うことがあります。ふざけた拍子に友達に怪我をさせた、公園で遊んでいたらバットが飛んで近くにいた人に当たって怪我をさせてしまった・・・。保険に入っていて良かったと思うのは、もちろんお金の事もありますが、「示談交渉」だそうです。怪我の完治まで数ヶ月、数年かかる事もあり、その間の治療費の支払いや被害者の状況把握と報告を代行してもらえます。 やはり、「個人賠償責任保険」は大切ですね。「自転車保険」に加入する場合は、既に加入している保険が無いかを確認後、無ければ補償内容をよく検討し加入しましょう。

最後にTSマークの紹介

公益財団法人日本交通管理技術協会が発行する、自転車安全整備店で点検・整備をした普通自転車に貼る保険が付いたシール。種類は青と 赤があり、補償内容が異なります。有効期限は、TSマークに記載されている日から1年で 定期的な整備を推奨し安全な自転車利用を促すものです。

「赤」と「青」のシールがあり、シールの色によって保障の内容が異なります。

・赤 傷害補償

〇入院15日以上(一律)10万円

〇死亡・重度後遺障害(1~4級)(一律)100万円

賠償責任補償

〇死亡・重度後遺障害(1~7級)(限度額)1億円

被害者見舞金

〇入院15日以上(一律)10万円

・青 傷害補償

〇入院15日以上(一律)1万円

〇死亡・重度後遺障害(1~4級)(一律)30万円

賠償責任補償

〇死亡・重度後遺障害(1~7級)(限度額)1000万円

被害者見舞金

〇なし

補償内容として十分と考える方に補足として以下をお伝えします。

・TSマークには、示談交渉サービスはありません(いざという時、相手の方と自分で交渉する必要があります)

・TSマークで保障されるのは、TSマークを貼付した自転車で事故に遭った場合のみで、他の自転車での事故には対応しません。

・自動更新や自動更新のお知らせがありませんので、期限切れに注意が必要です。

公益財団法人日本交通管理技術協会

https://www.tmt.or.jp/safety/index2.html

全国で開催!おやこじてんしゃ勉強会