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【アンケート調査レポート】全国200人の保護者が回答!自転車罰則強化『賛成』約8割。内容理解は『なんとなく・・』から見える現実と、自転車関連メーカーにできること

罰則強化で安心して自転車に乗れる?

パパ・ママの声から考える、安全利用のために知っておきたいこと

自転車を取り巻く交通ルールが毎年のように更新されています。

(2023年4月には自転車に乗るすべての人にヘルメット着用が努力義務化、2024年11月には自転車運転中にスマホを使う「ながら運転」と酒気帯び運転への罰則強化。加えて2026年までにはいわゆる「青切符」による取り締まり強化が決定しています。)

危険運転に対する取り締まりの強化は、安全のため本来歓迎されるべきもの。そして事故を減らす抑止力につながるはず。実際はどのように受け止められているのでしょうか? 「おやこじてんしゃプロジェクトby OGK」では、子ども乗せ自転車での事故ゼロを目指すためできることを探るべく、育児中の保護者を対象にwebアンケートと座談会を実施しました。

(写真)12月某日都内で開催した座談会の様子。0~5歳子育て中のママやパパと、おやこじてんしゃプロジェクト(オージーケー技研株式会社・株式会社オージーケーカブト・ヤマハ発動機販売株式会社・PowerWomenプロジェクト)が集い、子ども乗せ自転車の安全利用について意見交換や情報提供を行いました。

取り締まり強化に賛成多数! でも内容は…「なんとなく」交通ルールは複雑?分かりにくい?

おやこじてんしゃプロジェクトが実施したwebアンケートによると、子ども乗せ自転車【①利用前】【②利用中】の保護者共に、取り締まり強化には賛成多数という結果でした。ただ、自転車の交通違反に反則金を納付させる、「青切符」による取締りの導入については、詳細まで理解している人は5%未満に留まりました。

自転車交通ルールの情報源として、半数以上の保護者が挙げたのが『テレビ』。認知は広がるものの、詳細までは届けるのが難しい様子。運転免許の更新時に講習が義務付けられている自動車と異なり、自転車のルール理解は各自に委ねられているのが現状のようです。

座談会の参加者にも聞いてみると…

「交通ルールについて、自治体や官庁のwebサイトを覗いたことはあるが、細かくてよく理解できなかった…。道路交通法は難しいですね。」(都内在住・0歳2歳のママ)

「信号機が車用・歩行者用と別に設置されている際、自転車はどちらに従うべきか迷ったことがある。ただ調べるまでは至らず…今も迷いながら乗っている。じき上の子がひとりで自転車に乗れる年齢になるが、子どもに聞かれたら答えられないと思います…。」(神奈川県在住・1歳5歳のママ)

「自転車の車道走行は理解している。ただ、狭い自転車専用レーンの場合、子どもを乗せて走るのは怖いと感じる。ルールを厳しくするなら、環境整備も同時に進めてもらえると助かる」(神奈川県在住・3歳1歳のパパ)

「交通ルールについてママ友と話すことは正直ないですね。私も詳しくないし『意識高い』って思われてしまいそう…。」(都内在住・0歳のママ)

調べてもよく分からない、周りの人と話題になることも少ない、など、迷いながら自転車に乗っているようです。

Webアンケートでは、子ども乗せ自転車利用前の保護者から「最新の交通ルール」を知りたいとの声が多くありました。ほかにも「子ども乗せ自転車ならではの注意点」「ヒヤリハットの事例や状況」を知りたいとの声も多数あり、安心して子ども乗せ自転車デビューするための十分な情報を得られていないようです。

『ヒヤリハット』8割のユーザーが経験 交通ルール遵守だけでは防げない状況も?

交通事故につながりかねなかったものの「ヒヤッとした」「ハッとした」危ない状況、いわゆる『ヒヤリハット』は8割の保護者が経験しています。

ヒヤリハットの状況(webアンケートより)
「子どもの重さでハンドルが取られて転倒したことがある。」(東京都立川市・フルタイム勤務・1才4才2児のママ)

「想定していたよりもはるかに車体が重く、子どもを乗せた状態で方向転換や後輪の移動ができず困りました。時には子どもを乗せたまま支えきれず横倒してしまったことがあり、子どもを怖がらせてしまいました。仕事は力仕事で昔から筋力はある方で身長も163センチと小さい方ではありませんが、もっと筋力のない人や小柄なママさん達はどうしているのだろうと疑問です。」(東京都新宿区・育休中・0才4才2児のママ)

「購入直後、子どもを乗せて自転車を押して歩いて駐輪しようとした際、倒れそうになり、近くにいた人に助けてもらった。子ども乗せ自転車があんなに重いものだとは知らなかった。自転車+子どもの重さで、バランスを崩すと自分一人では立て直せないことを知らなかった。」(神奈川県藤沢市・育休中・1才4才2児のママ)

「子どもを前後に乗せると重くてハンドル操作も難しい、急に止まれないと気付いた。」(大阪府堺市・就労中・2才5才2児のママ)

(写真は転倒時のイメージ)

ヒヤリハット事例の多くが『駐輪時』や『手押し』の場面でした。アンケートによると、子ども乗せ自転車現役ユーザーの94%が電動アシスト付自転車を利用しており、車体と子どもの重さに手こずる様子も見受けられました。

座談会では、おやこじてんしゃプロジェクトサポーターのヤマハ発動機販売株式会社より車体の取り回し方法をアドバイスしたところ、参加者から大好評!「知らなかった」「そうすればよかったのか」の声が上がりました。

「押し歩きのコツは車体を運転者側に少し傾け、腰でサドルを支えること。両手と腰の三点で支え、身体全体を使って押し出すようにすると、腕力のない女性でも押し歩きしやすくなります。」(ヤマハ発動機販売株式会社 原さん)

子どもを乗せたままスタンドをかけることに苦戦したり、ふらついて転倒しそうになったりという声も多数。てこの原理を使ってスタンドをかける方法もアドバイスをもらい、実際に試してもらいました。

「購入前に試乗はしたけど、短時間だし、乗り比べに気持ちが向いており、駐輪時のことまで考えていなかった。」

「買ってしまった後、困ったことや分からないことなどがあっても聞ける場が無い。適切なタイヤの空気圧やヘルメットの選び方、何が正しいのか分からないことも多いので、自分の自転車で参加できる講習会などがあればぜひ参加したい。」

「自転車くらい誰でも乗れるだろうと思っていると、いざ子ども乗せ自転車を使いだして違いに驚いたり困ったりすることがある。」

座談会の参加者からはこのような声もありました。

小さな不便やストレス、疑問の解消が子ども乗せ自転車の安全利用の助けになる

全国のママ・パパから寄せられた「困った」「不便」の声からは、電動自転車の重さ以外にも

「チャイルドシートのベルト調整ができていないのか、肩からずれやすいのが不満。」

「ヘルメットのベルト調整が難しい。」

「レインカバーを付けているので、子どもの乗せ降ろしが困難で手間取る。」

など、小さな不便やストレスを抱いていることも分かりました。

実は、このような困りごとを解消すべく年々自転車周辺アイテムは進化しています。例えば、簡単にベルトの長さ調整できる自動巻取り式のシートベルトが装備されたチャイルドシート【グランディアシリーズ】や、開け閉めが片手で楽にできるレインカバー【ルーフシリーズ】など。小さなストレスを解消することで、より便利に、より安全に子ども乗せ自転車を利用できる工夫が盛り込まれている商品があります。

おやこじてんしゃプロジェクトメインサポーターのオージーケー技研株式会社からは、最新型チャイルドシート【グランディアZERO】や、チャイルドシートごとの機能の違いを紹介。

ファスナーが無く、片手で簡単に開閉できるレインカバー【ルーフシリーズ】も体験してもらいました。

幼児から大人向けまで幅広く自転車ヘルメットを手掛ける株式会社オージーケーカブトからは、ヘルメットの耐久性や買い替えの目安について教えていただきました。また、ヘルメットの着脱を便利にする新機能も体験してもらい、意見を集めました。

(写真)親子でヘルメットをかぶり最新モデルの子ども乗せ自転車で試乗も。
「電動自転車はすごくラク!子どもも全く嫌がりませんでした!」と笑顔のパパ。

道路を走行する以上、交通ルールの遵守は必須。乗り初めは気を張っていても、忙しい日々の中で安全意識を保ち続けるのは容易ではありません。だからこそ大切なのは環境整備。

おやこじてんしゃプロジェクトの合言葉は『親になったらもう一度、自転車を学ぼう』。

今回寄せられた声や、座談会で体験の様子をもとに、大切なわが子と自転車に乗る保護者に向け、安全利用のために改めて伝えたい3つのことがあります。

親になったらもう一度、自転車を学ぼう!安全利用のために改めて伝えたい3つのこと

1.体格に合った自転車を選ぼう!

購入予備軍の約8割が電動アシスト付自転車の新規購入を検討しています。

メーカーや価格の比較に注力しがちですが、体格にあった自転車選びが大切です。

・サドルにまたがった際、両足が地面につくことを確認

・試乗では押し歩きやスタンドのかけ方も確認を。手押しの際は両手と腰の『三点支え』を。

・夫婦で身長差がある場合は「女性」に合わせた自転車を選びましょう

2.転倒時に子どもを守れる環境を整えよう!

万が一の転倒時、子どもを守れるのはチャイルドシートとヘルメット。ヘルメットを正しく着用していること、シートベルトが体にフィットしていることも大切です。

「私たちのチャイルドシートで子どもを自転車事故から守りたい」と願い“ケガゼロミッション”を推進する自転車用チャイルドシートのパイオニア、オージーケー技研株式会社。

子どもの頭部を守るヘッドガードの形状や、シートベルトの装着や長さ調整がスムーズに行える工夫を紹介すると、参加者からは「頭をぐるっと守ってくれる安心感があり、絶対このチャイルドシートが良いと思って、取り付け可能な自転車を選んだ。」「チャイルドシートは自転車とセット販売だと思っていた。知っていたら選択が変わったかもしれない。」などの声がありました。

「安全基準を満たしていないヘルメットがネット上を中心に多く出回っています。」と注意喚起してくれたのは株式会社オージーケーカブト 山本さん。

「安全のためにSGマークやJCFマークがついているヘルメットを選びましょう。また耐用年数として3年を目安に買い替えを。SGマーク制度の使用期限が3年となっています。お子さんは成長と共に買い替える機会があると思いますが、大人のヘルメットも汗や皮脂で衝撃吸収性能が劣化することがあります。」

3.子どもに伝えられる知識を持とう!

罰則や罰金など、取り締まりの内容が気になるかもしれませんが、まずは小学校で習う「自転車安全利用五則」など、基本的なルールを確認しましょう。

「子どもが自転車デビューするとき伝えたい」内容のもので十分です。

「傘さし片手運転は危ないから絶対にダメ!」「スピードを出し過ぎないように。時間に余裕を持って家を出よう。」「暗い道は気を付けて。必ずライトを点灯して」

将来、わが子に伝えるような言葉を、まず自分に声掛けしてみましょう。

これからも、おやこじてんしゃプロジェクトby OGKでは子ども乗せ自転車での事故ゼロを目指し、パパ・ママの声をもとに、メーカーと協力して【ソフト(知識や心がけ)】と【ハード(商品情報の提供)】両輪で、安全啓発活動を行ってまいります。

座談会で紹介した商品の情報

YAMAHA PAS babby(マットカーキグリーン)2025年モデル

フロント(前)チャイルドシートはグランディアフロントチャイルドシート FBC-017DX3/レインカバーは『ルーフミニ』(共にオージーケー技研株式会社)

(写真)YAMAHA PAS kiss(マットエクリュ)2025年モデル

ママ・パパ両方の使いやすさにこだわったコンパクトな新フレーム設計、2)走行中や押し歩き時の安定性を考えた車体の低重心化、3)サドルなど夫婦で共用しやすい自転車部品の採用が特徴の2025年モデル、詳細はヤマハ発動機販売株式会社webサイトへ

お子さまの送迎に – 電動自転車 | ヤマハ発動機

検証と試験を繰り返して追求したリブ構造で頭部への衝撃を吸収するZEROTECT搭載ヘッドレストを装備し、重症化リスクを約80%軽減するオージーケー技研の最新型チャイルドシート。グランディアシリーズには自動巻取り式の『ピッタベルト』や巻き込みや接触から足を守る『アラウンドフットカード』、2段式駐輪場の利用を考慮した『パタンとシート』なども採用。詳しくはオージーケー技研株式会社のwebサイトへhttps://ogk.co.jp/zerotect

株式会社オージーケーカブトのヘルメット。キッズデザイン賞経済産業大臣賞を受賞したストリート系ハードシェル「バニーホップ」

https://child.ogkkabuto.co.jp/products/bunnyhop-helmet/)や、

親子でお揃いコーディネートが叶うバイザー付きアーバンスポーツモデル「WR-X」

https://www.ogkkabuto.co.jp/about/topics/2024/04/wr-x.html)、

男女問わずファッションアイテムとしても楽しめる帽子タイプヘルメットの「LIBEROシリーズ」に新たに加わった「ハンチング」

https://www.ogkkabuto.co.jp/about/topics/2024/04/wr-x.html)など、 子どもから大人まで、可愛い!からカッコいい!まで、多彩なデザインが揃うヘルメット。

まずはwebサイトで好きなデザインを探してみてください。

Webアンケートについて

実施間:2024年10月30日(水)~11月11日(日)

回答方法:webアンケート

告知媒体:おやこじてんしゃプロジェクト・ともえスクール/SNS・LINE公式アカウント・会員メルマガ等

有効回答件数

  • 子ども乗せ自転車利用前 101件

②子ども乗せ自転車を利用中・現役ユーザー 102件

アンケート回答者の属性

  • 育休中(49.5 %)・育児専念中(23.76 %)・就労中・フルタイム勤務以外(12.87 %)・就労中・フルタイム勤務(8.91 %)・その他(1.98 %)・(第二子以降の)産休中(1.98 %)

・求職中(0.99 %) 就労中・フルタイム勤務以外(34.31 %)・育休中(21.57 %)・就労中・フルタイム勤務(21.57 %) ・育児専念中(16.67 %)・(第二子以降の)産休中(4.9 %)・その他(0.98 %)

おやこじてんしゃプロジェクトは子供乗せ自転車での事故ゼロ!を目指し、ママパパによる自転車安全利用の啓発活動に取り組んでいます

おやこじてんしゃプロジェクト

子ども乗せ自転車ユーザーが交通ルールを守るためには、まず「知ることから」。安全に乗るためには、体格やライフスタイルに合った自転車やチャイルドシートを選ぶことから。 私たちは子ども乗せ自転車を購入検討中や購入直後の保護者へ向けた啓発活動に力を入れています。