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【企業・保育園・幼稚園・ユーザーみんなで】真剣に考えてみませんか?大人のヘルメット着用について

3人乗り自転車、車にはねられ母親死亡の事故を受けて

2025年5月7日朝、高松市の交差点で、痛ましい事故が発生してしまいました。 母親と2人の幼い子どもが乗った自転車が軽乗用車にはねられ、39歳の母親が死亡、1歳の子どもが頭の骨を折るなどの大けがをしました。 このような事故が起こらないためにどうしたらいいでしょうか。

おやこじてんしゃプロジェクトbyOGKは、子どもと一緒に乗って移動できる子ども乗せ自転車での事故をゼロにすることを目的として「親になったら、もう一度、自転車を学ぼう。」をコンセプトに、自転車関連メーカーと共に勉強会等を開催しています。

今回の事故について

警察によりますと2025年5月7日(水)午前7時40分ごろ、高松市番町の交差点で、高松市に住む親子3人が乗っていた自転車が、左から走ってきた軽乗用車にはねられました。
自転車を運転していた母親は頭などを強く打っていて搬送された病院で、およそ2時間後に死亡しました。
自転車に同乗していた子どもの1歳の男の子は頭の骨を折るなどの大けが、5歳の男の子は足をすりむくなどの軽傷の見込みだということです。いずれも意識はあるということです。

母親は子ども2人を、自転車の前と後ろにつけた子ども用のいすに乗せて、通園していたということです。

警察は軽乗用車を運転していた会社員の容疑者(20)をその場で逮捕しました。

・死亡した母親がヘルメットを着用していたかどうかの報道はまだありません。
・この日はゴールデンウィーク明け初日で、例年事故が増えるとされている日でした。

自転車乗用中の交通事故で亡くなられた方は、約5割が頭部に致命傷

自転車乗用中の交通事故で亡くなられた方は、約5割が頭部に致命傷を負っています。
また、自転車乗用中の交通事故において主に頭部を負傷した死者・重傷者について、ヘルメットを着用していなかった方の割合は、着用していた方に比べて約1.7倍高くなっています(令和2年から令和6年までの5年間の合計)。
出典元:警察庁サイト

大人のヘルメット「今後もかぶらない」が7割

大人のヘルメット着用の重要性についてはこれまでも触れてきましたが、当プロジェクトが実施したアンケートでは、7割が「今後もかぶらない」と回答しています。理由として多かった回答は「自転車を利用していて危険な目に合ったことが無い」等です。
出典元:おやこじてんしゃプロジェクト「パパ・ママ意識調査調査レポート」

大人のヘルメット着用率を上げるにはどうしたらいい?

ユーザー自身が「被る」と決めて、行動することしかないのですが、ユーザー自身は着用の必要性を感じていない状況です。
目的地である「勤務先(企業)」や「学校」、「保育園・幼稚園」「習い事」「ショッピングセンター・スーパー」も、声を合わせて「大人もヘルメットを着用しよう」と社会全体で呼び掛けることはできないでしょうか。

着用率向上に成功している地域にならう

愛媛県の自転車ヘルメット着用率は58.8%(全国平均 17%)
出典元:警察庁「自転車乗車用ヘルメット着用率調査結果」

愛媛県の取り組みのきっかけとなった事故と、遺族の方のお話しをぜひ知ってください。
勤務先や学校、幼稚園保育園などの保護者会で、時間を取ってみんなで動画を視聴することからはじめるのはいかがでしょうか。

大阪府警察交通部Youtubeチャンネル「いのちを守りたい」フルバージョン(56分)

大阪府警の公式Youtubeチャンネルにはショートバージョンもアップされています。

また、警視庁の動画も教材として利用できそうです。

警視庁交通総務課Youtubeチャンネル「ヘルメットに救われた命」(10分)

バイクのヘルメットにならう

バイクのヘルメットや自動車のシートベルト着用が義務化されたのは、そう遠い昔ではありません。原付を含むすべてのバイクに対して、全ての道路でヘルメット着用が義務化されたのは1986年です。

今となってはヘルメットを被らずにバイクに乗るなんて考えられませんよね?

自転車はバイクと同じ2輪の乗り物なので、転倒するリスクはあります。バイクと同じようにヘルメットを被ることを当たり前にしないと、悲しい事故はなくなりません。ただ、義務化を待っていては今現在自転車を利用中のユーザーを守ることはできません。

おやこじてんしゃプロジェクトからのお願い

ヘルメットを被るメリット(命が助かる)、被らないデメリット(大けがや死亡事故につながることも)をよく考えてもらう事、「被らなきゃいけないな」と心を動かす時間を取っていくことが大切だと考えています。
もし、企業や学校において、社員や生徒の自転車ヘルメット着用率を上げる取り組みを考えていらっしゃる場合、急に義務化すると反発がでるかもしれません。
この記事に掲載した動画などを教材に、みんなで真剣に考える時間をつくっていただけないでしょうか。安全に通勤、通学してもらいたい事を伝え続けていきましょう。

おやこじてんしゃ10のやくそく

おやこじてんしゃプロジェクトでは、勉強会の最後に「10のやくそく」をお伝えしています。
おやこじてんしゃ10のやくそくはこちらのページに掲載しています。

移動だと考えると焦る。おやこで楽しむ時間と考えよう。

親子で同じ乗り物にのって移動できる時期は、後で振り返ればあっという間の貴重な時期。1日1日を大切に楽しく過ごして、事故ゼロ!を。おやこじてんしゃが親子の楽しい思い出になりますように。

気持ちに「ゆとり」を持つことは簡単ではありません。30分前到着を心掛けるなどが有効だと考えています。プロジェクトでは、おやこじてんしゃでの楽しい思い出を応援しています。

おやこじてんしゃプロジェクトは子供乗せ自転車での事故ゼロ!を目指し、ママパパによる自転車安全利用の啓発活動に取り組んでいます

おやこじてんしゃプロジェクト

子ども乗せ自転車ユーザーが交通ルールを守るためには、まず「知ることから」。安全に乗るためには、体格やライフスタイルに合った自転車やチャイルドシートを選ぶことから。 私たちは子ども乗せ自転車を購入検討中や購入直後の保護者へ向けた啓発活動に力を入れています。